柿木将棋V補足説明

2001.7.7 柿木

柿木将棋Vに関して、よく受ける質問等について、補足説明します。

■強さについて
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強さは、コンピュータの速度によって、大きく変わります(どのソフトでもそうですが、柿木将棋は特に大きく変わります)。
1台のコンピュータでソフト同士を対戦たせたとき、相手の時間を使う機能(予測機能)のため、(予測が当たったときを除き)1/2の速度のコンピュータを使ったのと同様の強さとなります。
このため、人との対戦よりかなり弱くなります。
また、戦型や局面によっても強さが変わり、対局によって、内容に大きな差が出ます。
駒落ちでは、平手よりかなり弱くなります。

■棋譜の分岐の作成方法
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棋譜の分岐を作成する場合、分岐を作成する局面で、継続対局を実行し、人対人で対局を開始し、指し手を入力します。

■棋譜の入力ミスについて
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従来は、棋譜の入力ミスをしたとき、手を戻して、再入力しました。
しかし、柿木将棋Vでこうすると、棋譜の分岐が作成されます。
入力した手を取り消すときは、「待った」を使います。
なお、「棋譜の分岐を作成する」がオフなら、従来通りの動作となります。

■棋譜の削除
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棋譜を途中から削除する場合は、棋譜ウィンドウ、または、分岐ウィンドウの指し手を右ボタンでクリックし、削除のメニューを使います。

■分岐ウィンドウ
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分岐ウィンドウは、次の手を表示します。分岐があると、複数の手になり、優先順に表示します。
・コメントが付いた指し手には、*のマークが付きます。
・指し手を右ボタンでクリックすると、メニューから次のコマンドが実行できます。
 ・削除:指定した手以降の棋譜を削除します。
 ・先頭へ:指定した手を最優先とします。
 ・連続再現:連続的に進めます。

■定跡コンバータについて
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スタートメニューにある定跡コンバータは、柿木将棋III・柿木将棋IVの定跡ファイル(*.KJK)を、柿木将棋V用(*.KJ2)に変換するものです。
*.CMTのファイルは、従来のものがそのまま使えます。

■定跡データの異常について
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定跡データに異常があるとき、「現在の局面を検索」「定跡参照」を実行すると、「データに異常がありました。検索を中止しますか?」とメッセージが出るときがあります。
このとき、「検索を中止しますか?」に対して、はいを選び、検索を中止します。
その局面で、異常な手があるはずなので、その手を削除します。
さらに、エラーがあれば、これを繰り返します。
これで、異常なデータが修正できるはずです。
なお、念のため、元のデータのバックアップを残しておいて、作業して下さい。

■詰将棋のメモリの設定
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詰将棋のメモリの設定は、編集/思考・対局設定の詰将棋のページで行います。
長手数の詰将棋を速く解くためには、長手数用メモリをできるだけ大きくします。
短手数用メモリは、求解時のみ使用します。通常は、1MB〜3MB程度でいいと思います。
数十手の作品を多く解く場合は、求解時間を短くするため、短手数用メモリをもう少し大きくするほうがいいかも知れません。
メモリの設定は、パソコンの搭載メモリより大きくできません。
Windows2000/NTでは、メモリを増設すれば、最大1.5GBまで、設定可能です。
Windows 95/98/Me では、Windowsの制限により、最大256MBまでしか使えません。

推奨設定例:

搭載メモリ OS 短手数用 長手数用 備考
64MB Windows98 1MB 40MB 41MB
128MB Windows98 3MB 64MB 67MB
256MB Windows98 3MB 192MB 195MB
3MB 112MB 115MB 常駐ソフトがある場合
512MB Windows2000 3MB 336MB 339MB



■詰将棋の解手順
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棋譜がある状態で解いたとき、解は分岐棋譜として出力されます。
ソフトの解は、変化のほうです。
作意手順がある状態で解いたとき、分岐が作成されなければ、作意通りの解です。
作意と違った手が分岐になります。>+のボタンを押すと、その局面となります。
解だけを出したいときは、棋譜を削除した後で解かせるか、「棋譜の分岐を作成する」をオフにします。
解答時間は、初手の消費時間として記録されます。

■環境と解答時間
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柿木将棋V(V5.05)の解答時間です。

CPU メモリ 作品 手数 解答時間 解答手数
Athlon/1.2GHz 256MB 図巧100番(寿) 611手詰 1分06秒 611手
Pentium III/900MHz 768MB 図巧8番(難問) 41手詰 56分40秒 45手
図巧100番(寿) 611手詰 1分30秒 611手
無双100番(大迷路) 163手詰 1分35秒 165手
新扇詰 873手詰 1分36秒 873手
Pentium III/650MHz 256MB 図巧8番(難問) 41手詰 95分13秒 45手
図巧100番(寿) 611手詰 2分08秒 611手
無双100番(大迷路) 163手詰 2分16秒 165手
新扇詰 873手詰 2分18秒 873手
K2/450MHz 192MB 図巧100番(寿) 611手詰 11分34秒 611手
無双100番(大迷路) 163手詰 8分47秒 165手
新扇詰 873手詰 7分23秒 873手
Pentium II/233MHz 128MB 図巧100番(寿) 611手詰 11分36秒 611手
Pentium II/233MHz 64MB 図巧100番(寿) 611手詰 53分59秒 611手



■長手数用詰将棋の既知の問題
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長手数用詰将棋には、次の問題があることがわかっています。

・変化別詰の解がある。
・解に無駄合がある場合がある。
・求解エラーと表示される場合がある。
・一部の長手数作品が詰むのに不詰になる。

これらは、今後、改善していきたいと思っています。

■余詰検査
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現在は、1つの局面で、余詰は1手しか検出しません。
非限定の解を検出したとき、余詰を見逃す可能性があります。

■空きメモリについて
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長手数用メモリの空きを表示します。
30%程度以下になると、解けるのに時間がかかったり、解けなかったりすることが多くなります。
30%程度以下になって解けるものは、メモリを多くすると、より速く解けます。

質問がありましたら、 (柿木)までメールを下さい。

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