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山下さんYSS)の自戦記
Grimbergenさんの報告


コンピュータ将棋王者決定戦'99自戦記

柿木 義一


はじめに

 本大会は、コンピュータを統一し、初手から1手30秒未満という、コンピュータ将棋選手権と異なるルールでの初めての試合であった。また、主催は日本将棋連盟で、これも初である。
 選手権で優勝した金沢将棋が用意されたコンピュータで正常に動作しないトラブルのため棄権となったのは、本当に残念なことであった。また、永世名人は、時間制限が正しく動作しないため、低いレベルでの参加となった(作者の吉村さんは、ドイツへ行っていた)。これらの点、今後、こういった大会では運営方法の改善が望まれる。
 ただし、こういった大会の運営は苦労が多く、しかも、選手と違って表彰されることもない。選手として、運営に関わった方々には、常に感謝しています。特に今回は、準備の期間に、飯田五段は海外留学、試合中はドイツでコンピュータチェスの試合があり、CSAからも何人もがドイツから今回の会場へ直行、試合の直後には、静岡大で研究会があるという、関係者にとって、大変忙しい時期だった。


第1局:対YSS

 いきなり、強敵のYSSとの対戦だった。どんな戦型になるか、予想できなかったが、まさか横歩取りになるとは思わなかった(図1)。本局は、コンピュータ将棋の公式戦初の横歩取りではないかと思う。

  図1 手数=33 ▲7七角 まで               図2 手数=56 ▽2六飛打 まで

 YSSがここに飛車を手放したのが悪手で、優勢になったが、勝負はまだまだわからない(図2)。

    図3 手数=69 ▲9五歩 まで            図4 手数=72 ▽6四銀 まで

 ここで、うまく端を攻めた(図3)。
 図4で、▲7四歩▽同歩と突き捨て、▲9五香と攻めたのが、週刊将棋で鋭かったと紹介された手順。僕自身は、当初、▲7四歩が好手(後の叩き等を可能にする)であることがわからず、僕なら指せなかった。このように、最近、中終盤では、僕自身を超えつつある。ただし、この手は、読み切って指したわけではない。
 この後、はっきり優勢になり、そのまま、押し切ることができた。なお、本局を後ろで羽生四冠が観戦されていたそうだが、僕は全然気がつかなかった。

開始日時:1999/06/19(土) 10:43:17
終了日時:1999/06/19(土) 11:15:18
棋戦:コンピュータ将棋王者決定戦'99
戦型:横歩取り3三角
先手:柿木将棋

後手:YSS

▲7六歩 △3四歩 ▲2六歩 △8四歩 ▲2五歩 △8五歩
▲7八金 △3二金 ▲2四歩 △同 歩 ▲同 飛 △8六歩
▲同 歩 △同 飛 ▲3四飛 △3三角 ▲3六飛 △8四飛
▲2六飛 △2二銀 ▲8七歩 △5二玉 ▲5八玉 △7二金
▲3八金 △6二銀 ▲4八銀 △1四歩 ▲1六歩 △7四飛
▲9六歩 △9四歩 ▲7七角 △3四飛 ▲6八玉 △2三歩
▲7五歩 △4四歩 ▲8六飛 △8三歩 ▲3六飛 △同 飛
▲同 歩 △5一玉 ▲3九金 △2七飛 ▲2八飛 △同飛成
▲同 金 △5四歩 ▲3八金 △4二角 ▲4六歩 △3三金
▲8六角 △2六飛 ▲2八歩 △3六飛 ▲4七銀 △3五飛
▲3六歩 △5五飛 ▲5六銀 △2五飛 ▲3七桂 △2四飛
▲4七銀 △5三銀 ▲9五歩 △同 歩 ▲4五歩 △6四銀
▲7四歩 △同 歩 ▲9五香 △9四歩 ▲同 香 △同 香
▲9一飛 △9七歩 ▲8一飛成 △7一香 ▲8五桂 △9八歩成
▲7三歩 △8九と ▲7二歩成 △5三角 ▲6四角 △同 歩
▲6三銀 △4二玉 ▲5二金 △4三玉 ▲5三金 △同 玉
▲7一龍 △9五角 ▲5八玉 △4二玉 ▲6二と △5九金
▲4八玉 △4三金 ▲5二銀不成△3三玉 ▲4三銀成 △同 玉
▲5二角 △3三玉 ▲4三金 △3四玉 ▲4四金

まで113手で先手の勝ち

第2局:対金沢将棋(不戦勝)

第3局:対永世名人

 本局は、飯田五段によって大盤解説された。柿木将棋の振り飛車に対して、永世名人は予想通り居飛穴であった。図5の▽4ニ銀は、3月の選手権でも指され、負けている。吉村さんの執念がこもった手だと思う。

  図5 手数=38 ▽4二銀 まで               図6 手数=51 ▲9五歩 まで

 ▲9五歩と仕掛けたが、これは、▽同歩▲同香▽9四歩▲同香▽同香▲9五歩のとき、▽8六歩の手があって成立しない。柿木将棋は、歩を突き捨てた後で、この変化に気がついたようだ。後手は、鉄壁の穴熊であるから、このミスは致命的であるが、永世名人が本来のレベルでないことにも助けられ、逆転できた。

開始日時:1999/06/19(土) 13:56:07
終了日時:1999/06/19(土) 14:50:10
棋戦:コンピュータ将棋王者決定戦'99
戦型:四間飛車
先手:柿木将棋
後手:永世名人

▲7六歩 △3四歩 ▲6六歩 △6二銀 ▲6八飛 △5四歩
▲4八玉 △4二玉 ▲3八玉 △3二玉 ▲2八玉 △5三銀
▲7八銀 △3三角 ▲3八銀 △2二玉 ▲7七角 △1二香
▲6七銀 △1一玉 ▲1六歩 △2二銀 ▲9六歩 △3一金
▲9八香 △8四歩 ▲1五歩 △8五歩 ▲7八飛 △5一金
▲5八金左 △4一金右 ▲4六歩 △3二金右 ▲8八飛 △7四歩
▲4七金 △4二銀 ▲3六歩 △7三桂 ▲3七桂 △9四歩
▲9七香 △4四角 ▲9八飛 △8四飛 ▲5六歩 △9二香
▲5八飛 △8一飛 ▲9五歩 △同 歩 ▲同 香 △9四歩
▲同 香 △同 香 ▲4五歩 △6二角 ▲7五歩 △8六歩
▲同 歩 △8四飛 ▲7六銀 △5三角 ▲7四歩 △同 飛
▲7五歩 △8四飛 ▲8八飛 △9九香成 ▲8五歩 △8九成香
▲同 飛 △9四飛 ▲9五歩 △9一飛 ▲6八角 △2四桂
▲8四歩 △1六香 ▲1八香打 △同香成 ▲同 香 △9七歩
▲8三歩成 △9八歩成 ▲8四飛 △1六香 ▲2六香 △8一飛
▲8二と △1八香成 ▲同 玉 △1六香 ▲2八玉 △4一飛
▲7二と △8八と ▲同 飛 △1四歩 ▲8四飛 △1五歩
▲9四歩 △3五歩 ▲同 歩 △1七香成 ▲同 玉 △1六歩
▲2八玉 △1七歩成 ▲3九玉 △1六桂 ▲2九香 △1八歩
▲7三と △1九歩成 ▲6三と △2九と ▲同 銀 △2七と
▲5三と △2八香 ▲3八銀 △同 と ▲同 玉 △5三銀
▲3四桂 △2九香成 ▲8三飛成 △2八桂成 ▲4八玉 △6七歩
▲7七角 △3六歩 ▲5三龍 △3七歩成 ▲同 金 △6八銀
▲9五角 △5七桂 ▲5八金 △6九桂成 ▲6七銀 △4二金寄
▲5四龍 △3二金寄 ▲6八金 △同成桂 ▲同 角 △3三銀
▲4七玉 △2七金 ▲3六金 △8一飛 ▲8六歩 △3四銀
▲1三歩 △4二桂 ▲1二歩成 △同 玉 ▲1六香 △1三歩
▲1四歩 △5四桂 ▲1三歩成 △同 桂 ▲同香成 △同 玉
▲3四歩 △2四歩 ▲同 角 △2三玉 ▲1五桂 △2二玉
▲1三銀 △2一玉 ▲1二銀打

まで177手で先手の勝ち

第4局:対SHOTEST

 3月の選手権で、SHOTESTに初手▲9六歩と指され、▽8四歩と予定外の変化になり、早々に不利になり、負けた。その後、調べたところ、柿木将棋は、この変化に弱点があり、それをうまく突かれたことがわかった。この弱点は僕自身知らなかったもので、SHOTESTに教えられた。選手権の直後、この対策を用意した。
 今回もSHOTESTが先手で、再度、初手▲9六歩と指された。ここで、選手権と異なる変化に持ちこむはずが、なんと、再度▽8四歩。このとき、なぜこうなったのかわからなかったが、後で調べた結果、SHOTEST対策は用意してあったが、事前にそのための設定にしなければならず、僕はそのことをすっかり忘れていたのだった。

    図7 手数=27 ▲6八銀 まで

 こうして、すっかりはまってしまった局面である。ここで、▽3四歩は、▲8ニ角の筋がある。▽6五飛は、▲2四歩から▲8四飛の筋がある。ということで、後手の飛車は身動きがとれず、先手は、銀をあがり、飛車を殺してこの将棋は終わり、という状態である。人ならこの状況に対処できるが、現在のコンピュータは、こういった長期的な戦略の対処はできず、読みでわかった時点では既に遅いのである。
 なお、似た状況が昨年の飯田五段との四枚落ちでもあり、飯田五段もこのことをコンピュータ将棋協会誌Vol.11の中で、指摘している。

 教訓:SHOTEST相手に横歩を取ってはいけない。


開始日時:1999/06/19(土) 15:35:13
終了日時:1999/06/19(土) 16:42:33
棋戦:コンピュータ将棋王者決定戦'99
戦型:相掛かり
先手:SHOTEST
後手:柿木将棋

▲9六歩 △8四歩 ▲7八金 △8五歩 ▲7六歩 △8六歩
▲同 歩 △同 飛 ▲8七歩 △7六飛 ▲1六歩 △5二金右
▲2六歩 △3二金 ▲2五歩 △7四飛 ▲6六角 △4一玉
▲6九玉 △1四歩 ▲5八金 △6四飛 ▲4八銀 △4二銀
▲5六歩 △6二銀 ▲6八銀 △9四歩 ▲5七銀右 △7四飛
▲7七銀 △5四飛 ▲5五歩 △4四飛 ▲4六銀 △6四飛
▲7九玉 △3一角 ▲6八金右 △1三角 ▲8八玉 △7四歩
▲1八香 △7三桂 ▲4五銀 △2二角 ▲7六銀 △3一角
▲4八角 △5一玉 ▲7七金右 △1三角 ▲6六歩 △8六歩
▲同 歩 △1五歩 ▲同 歩 △4一玉 ▲7二歩 △5一玉
▲1四歩 △2二角 ▲5七角 △1七歩 ▲同 香 △1四香
▲1五歩 △1六歩 ▲同 香 △9五歩 ▲1四歩 △4四歩
▲6五香 △7五歩 ▲6四香 △7六歩 ▲8一飛 △6一銀
▲7六金 △4五歩 ▲7一歩成 △同 銀 ▲同飛成 △6二銀打
▲9一龍 △4六歩 ▲同 歩 △6四歩 ▲7二銀 △7一歩
▲6一銀成 △同 玉 ▲1二銀 △5六香 ▲6八角 △5九銀
▲7七角 △3四歩 ▲6七金 △3一金 ▲5六金 △9六歩
▲5九角 △5四歩 ▲2三銀成 △2七歩 ▲同 飛 △5五歩
▲4五金 △4三金 ▲2二成銀 △8七歩 ▲同 玉 △2二金
▲7四角 △6三銀打 ▲8三角成 △7二銀 ▲8二馬 △5二玉
▲4四香 △同 金 ▲同 金 △3三金 ▲7二馬 △9七歩成
▲同 桂 △4四金 ▲6一銀 △4一玉 ▲6二馬 △9六金
▲同 玉 △9三香 ▲同 龍 △3三銀 ▲2三銀 △4二玉
▲5二銀成 △3一玉 ▲3二香

まで141手で先手の勝ち


1日目を終えて

 この時点で、YSS、IS将棋、KCC将棋、宗銀、柿木将棋と、なんと5者が3勝1敗で並んでいた。ただし、YSSの残った対戦相手は、本来の実力でない永世名人とSHOTEST(と不戦勝)であり、僕はYSSが両方勝ち、優勝すると予想した。一方、他の4者は、2日目がちょうど総当たりになる組み合わせで、星をつぶし合う。ここで全勝で残る者があれば、同率優勝になると予想した。SHOTEST戦のミスがつくづく痛いと思った。

第5局:対KCC将棋

 ▲5三歩成と王手をかけたところ(図8)、"-5354KI"というコマンドを送ってきた。KCC将棋の画面では、5三のと金が消え、5四に5枚目の金が出現していた。ということで、審判の判断により、反則勝ちとなった。
 なお、参考として、少し前に戻し、対戦を続けた結果、きわどい勝負になったが、なんとか勝った(図9)。

  図8 手数=93 ▲5三歩成 まで       図9 手数=165 ▲7三金 まで


開始日時:1999/06/20(日) 10:20:20
終了日時:1999/06/20(日) 10:46:46
棋戦:コンピュータ将棋王者決定戦'99
戦型:四間飛車
先手:柿木将棋
後手:KCC将棋

▲7六歩 △8四歩 ▲6八飛 △3四歩 ▲6六歩 △6二銀
▲4八玉 △4二玉 ▲3八玉 △3二玉 ▲2八玉 △5四歩
▲1八香 △5二金右 ▲1九玉 △3三角 ▲2八銀 △2二玉
▲3九金 △3二銀 ▲5八金 △5三銀 ▲7八銀 △4二金直
▲4八金寄 △8五歩 ▲7七角 △4四歩 ▲5八飛 △4三銀
▲6七銀 △7四歩 ▲9八香 △3二玉 ▲8八飛 △9四歩
▲1六歩 △6二金 ▲1五歩 △7三桂 ▲9六歩 △5二金左
▲3六歩 △8四飛 ▲7八飛 △2二玉 ▲4六歩 △3一玉
▲6八角 △6四銀 ▲8八飛 △4二玉 ▲5六歩 △5三銀
▲7八飛 △6四銀 ▲7七角 △5三金直 ▲3八金寄 △2四角
▲4七金 △3三角 ▲4八金引 △8一飛 ▲8八飛 △5二玉
▲3八金寄 △3二銀 ▲7八飛 △4一飛 ▲8六歩 △4五歩
▲8五歩 △4六歩 ▲4八飛 △5五歩 ▲同 歩 △8五桂
▲5九角 △5五銀 ▲3五歩 △6六銀 ▲3四歩 △2二角
▲5八銀 △8八歩 ▲9七桂 △同桂成 ▲同 香 △3六桂
▲5四歩 △5七歩 ▲5三歩成

柿木将棋の反則勝ち

第6局:対IS将棋

 第6局は、IS将棋との対戦だった。ここまで、両者共4勝1敗であり、(僕の予想が外れ)YSSが既に2敗しているため、勝ったほうが優勝が確定するという重要な1局である。本局は、勝又五段によって大盤解説が行われた。

  図10 手数=43 ▲5七銀 まで        図11 手数=54 ▽3七歩打 まで


 図10まで、IS将棋の三間飛車石田流に対して、柿木将棋は、居飛穴に組んだ。ここから、▽3六歩▲同歩▽7三角とうまく仕掛けられた。その後の攻防は、まずまずと思うが、図11の▽3七歩を▲同桂と取ったのがミスだった。後日の分析で、時間がもう少しあれば、▲2八飛と指していたことがわかった。
 ▽3七歩では、▽2七飛成のほうが良かったようだが、飛成を許し、苦しくなった。しかし、龍を追い、▲2八歩と悪いながらも粘る指し方をした。
 その後、柿木将棋は、と金を作られる悪手も指し、図13、▽6六角と打たれ、僕の人生は終わったと思った。▽4五銀が詰めろである。

  図12 手数=67 ▲2八歩打 まで       図13 手数=84 ▽6六角打 まで

 しかし、ここから、柿木将棋が▲5七銀!の妙手を指し、▽同と▲4六角とここを凌いでしまった。この手は、観戦していたアマチュア強豪の新井田氏らに大変誉めて頂いた。僕自身を含め、殆どの人が思いつかなかったようだ。
 なお、▽6六角の先に▽4五銀(▲同銀なら▽4六歩)なら、▲4四角がある(以下、▽4六銀とし、やはり後手が優勢だが)。柿木将棋も▽6六角を予測していた。中盤以降、柿木将棋とIS将棋の読み筋はかなり一致していたようだ。
 この手を境に、攻防が入れ替わった。その後、IS将棋の悪手もあり、図14で後手は受けなし、柿木将棋の逆転勝ちとなった。なお、▲9二香成は、香を取ったため、▽9四飛等が受かり、可能になった手である。

図14 手数=119 ▲9二香成 まで


開始日時:1999/06/20(日) 12:05:30
終了日時:1999/06/20(日) 12:51:58
棋戦:コンピュータ将棋王者決定戦'99
戦型:三間飛車
先手:柿木将棋
後手:IS将棋

▲7六歩 △3四歩 ▲6六歩 △3二飛 ▲4八銀 △6二玉
▲6八玉 △7二銀 ▲2六歩 △7一玉 ▲2五歩 △3三角
▲9六歩 △9四歩 ▲7八玉 △4二銀 ▲7七角 △4四歩
▲8八玉 △4三銀 ▲9八香 △8二玉 ▲5八金右 △5二金左
▲9九玉 △6四歩 ▲6七金 △7四歩 ▲8八銀 △6三金
▲5六歩 △5四歩 ▲7九金 △3五歩 ▲1六歩 △5一角
▲5七銀 △3四飛 ▲1五歩 △3三桂 ▲4六銀 △4五歩
▲5七銀 △3六歩 ▲同 歩 △7三角 ▲3八飛 △4四銀
▲8六角 △2五桂 ▲4六歩 △同 歩 ▲同 銀 △3七歩
▲同 桂 △3六飛 ▲5七金 △4五歩 ▲4七金 △2六飛
▲4五桂 △3七歩 ▲7八飛 △2九飛成 ▲2六歩 △同 龍
▲2八歩 △6五歩 ▲3六歩 △6六歩 ▲6八飛 △3八歩成
▲同 飛 △6七歩成 ▲6四歩 △6二金引 ▲7五歩 △3七歩
▲4八飛 △6四角 ▲7四歩 △8六角 ▲同 歩 △6六角
▲5七銀 △同 と ▲4六角 △7一玉 ▲5七金 △9三角
▲6六歩 △3八歩成 ▲7八飛 △5五歩 ▲7三歩成 △同 銀
▲9五歩 △7四歩 ▲9四歩 △7五角 ▲9三歩成 △同 香
▲同香成 △同 角 ▲9八香 △7五角 ▲同 飛 △同 歩
▲7四歩 △8二銀 ▲2二角 △4五銀 ▲5五角行 △5二銀
▲1一角成 △7六桂 ▲4四馬 △3六龍 ▲9二香成 △9八歩
▲同 玉 △8八桂成 ▲同 金 △9三銀打 ▲9四歩 △9五香
▲9七桂打 △同香成 ▲同 桂 △7六桂 ▲7三香 △同 桂
▲同歩成 △同 銀 ▲同角成 △8八桂成 ▲同 玉 △8七香
▲同 玉 △7二金上 ▲同 馬 △同 玉 ▲7三銀 △同 玉
▲7四香 △同 玉 ▲6五金 △7三玉 ▲7四香 △6三玉
▲5五桂

まで151手で先手の勝ち

第7局:対宗銀

 ここでは優勝が確定していて、勝つか引き分けで単独優勝、負ければ、YSSも同率優勝という状況であった。本局も、勝又五段によって大盤解説が行われた。聞き手は、本局の結果に優勝がかかった空き番の山下さんである。ソフトの作者は、コンピュータの読みを解説でき、山下さん自身棋力が高いので、適任である。また、観客にとって山下さんの反応も面白いので、この起用はいいアイデアと思った。ただ、将棋の内容が面白くなかったことが残念だった。

  図15 手数=16 ▽2二銀 まで      図16 手数=72 ▽6六歩打 まで

 宗銀の中飛車の作戦に対して、早々に▽2二銀の悪手を指してしまった。過去のテストでは、こう指したことはなく、宗銀のやや変則的な序盤に惑わされてしまった。その後、矢倉に組んだものの、宗銀に仕掛けられ、その後、うまく攻められ、不利になった。
 宗銀の悪手によって、飛車が成れ、かなり盛り返した。図16の▽6六歩打は当初いい手と思ったが、本譜の順(▲5八金〜)で受けられるので、実は疑問手だと思う。もう少し時間があれば、▽6ニ龍と指していて、そのほうが良かったと思う。
 その後も宗銀にうまく指され、必敗になったが、宗銀の連打を見落とした悪手によって、再度、勝負になった。その後、入玉できそうになったが、ルールによって引き分けとなる90分の数分前、詰まされ、YSSと同率優勝となった。

開始日時:1999/06/20(日) 14:20:03
終了日時:1999/06/20(日) 15:48:24
棋戦:コンピュータ将棋王者決定戦'99
戦型:中飛車
先手:宗銀
後手:柿木将棋

▲7六歩 △3四歩 ▲9六歩 △8四歩 ▲6六歩 △6二銀
▲7七角 △8五歩 ▲7八銀 △3三角 ▲6七銀 △4二玉
▲5八飛 △5二金右 ▲4八玉 △2二銀 ▲3八玉 △6四歩
▲2八玉 △3一玉 ▲3八銀 △6三銀 ▲6八金 △7二飛
▲5六歩 △7四歩 ▲5七金 △3二金 ▲4六歩 △7三桂
▲4七金 △5四歩 ▲3六歩 △4二角 ▲3七桂 △3三銀
▲5五歩 △同 歩 ▲同 飛 △2二玉 ▲4五桂 △4四銀
▲5九飛 △9四歩 ▲5四歩 △6二金 ▲5三桂成 △同 銀
▲同歩成 △同 金 ▲6五歩 △4四歩 ▲6四歩 △同 銀
▲5四歩 △4三金寄 ▲5三銀 △同 銀 ▲同歩成 △同 角
▲5四銀 △5二銀 ▲5三銀成 △同 銀 ▲5六銀 △6二飛
▲5五角 △6一桂 ▲5一角 △6八飛成 ▲1五角成 △6六歩
▲5八金 △7八龍 ▲6六角 △7六龍 ▲6七銀 △6五龍
▲5五歩 △6三龍 ▲6九飛 △9二香 ▲7九飛 △4二銀
▲1六歩 △5三桂 ▲5六金 △3三金直 ▲2六馬 △6五桂右
▲3五歩 △同 歩 ▲同 馬 △6四龍 ▲4七金 △1四歩
▲3六馬 △4五歩 ▲同 歩 △3五歩 ▲同 馬 △2四歩
▲5四歩 △同 龍 ▲5五金 △6三龍 ▲6四歩 △7二龍
▲5四歩 △3四歩 ▲4六馬 △3五銀 ▲5六馬 △1五歩
▲5三歩成 △同 銀 ▲3六歩 △1六歩 ▲3五歩 △1七歩成
▲同 香 △5七桂成 ▲1一香成 △5六成桂 ▲1九飛 △1八歩
▲同 飛 △1七歩 ▲同 飛 △1六歩 ▲同 飛 △1五歩
▲同 飛 △1四歩 ▲3四歩 △4七成桂 ▲3三歩成 △同 金
▲2一成香 △同 玉 ▲1四飛 △2三金打 ▲4七銀 △1四金
▲7三歩 △同 龍 ▲6五桂 △8二龍 ▲5三桂成 △4九飛
▲4八金 △8九飛成 ▲3七玉 △1九角 ▲2八香 △3二龍
▲1五歩 △3九龍 ▲4六玉 △6五歩 ▲同 金 △2八角成
▲3七歩 △5九龍 ▲5八金 △1九龍 ▲1四歩 △1六龍
▲5五玉 △5一香 ▲6三歩成 △3五桂 ▲6四玉 △5三香
▲1三桂 △2二玉 ▲3四桂 △2三玉 ▲2二金 △3四玉
▲3二金 △同 金 ▲6二飛 △4一金 ▲5三と △3七馬
▲4六銀打 △同 龍 ▲同 銀 △同 馬 ▲5五銀 △4五馬
▲5四銀 △4六馬 ▲5五角 △6三歩 ▲同飛成 △5五馬
▲同 金 △2五玉 ▲2六飛 △1四玉 ▲1五歩 △1三玉
▲4二と △2二玉 ▲3二と △同 玉 ▲3三金 △2一玉
▲2三香 △1二玉 ▲2二香成 △1三玉 ▲2三成香

まで215手で先手の勝ち

おわりに

 こうして、コンピュータ将棋選手権を含め、初優勝となったが、やはり、金沢将棋の棄権、永世名人が本来のレベルでなかった、単独優勝でない、ということで、すっきりしないものであった。また、内容も特に負けた将棋は不満がある。今後、内容もよりいい、すっきりした優勝を目指したい。

1999.7.6 記